青梅で、昭和レトロ展示めぐりしましょ♪

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青梅駅のロータリーを抜けて旧青梅街道へ出ると、明治・大正・昭和の建物が現役で建ち並び、それらに加え昭和の映画看板が街道を彩っています。江戸時代に青梅宿として栄え、昭和20~30年代には織物産業で発展した青梅ですが、景気に影が見えはじめると、青梅街道添いの商店もしだいにシャッターをおろすようになりました。

 

一時は活気を失っていた青梅ですが、現在は昭和レトロな街づくりがなされ、多くの観光客を惹き付けています。今回は、青梅の街でたっぷり昭和を満喫できる、「青梅赤塚不二夫会館」「昭和レトロ商品博物館」「昭和幻燈館」の3館をご紹介します。

 

旧青梅街道を行くと、昭和の映画看板に出合えます

 

赤塚先生の貴重な原画も見ることができます

 

青梅赤塚不二夫会館
もとは病院だった建物を活用した青梅赤塚不二夫会館は、昭和のギャグ漫画の王様・赤塚不二夫氏の写真や漫画の原画が展示されている、赤塚ワールド全開の会館です。
1935年生まれの赤塚先生は、1956年、漫画家デビュー。1962年に『おそ松くん』『ひみつのアッコちゃん』の連載がスタートすると、一気に人気漫画家となりました。館内には、「シェー!!」のイヤミと一緒に並んで写真を撮れるコーナーや、あちらこちらにバカボンのママや本官さんなどの大きなパネルがあり、懐かしいけれど、いま見ても新鮮で生き生きしている赤塚キャラクターたちから、元気をもらえます。
トキワ荘をイメージした部屋もあり、その部屋を見ると、当時の赤塚先生の暮らしぶりが少~しだけ想像できます。トキワ荘時代、極貧生活だった赤塚先生は、机も購入できなかったそうです。では、どうやって数々の漫画を描いていたと思いますか?
漫画本を積んだ上に板を置き、片側を窓枠に掛けて机にしていたそうです。漫画への情熱が、どんな状況におかれても先生の手を妨げることはなかったのでしょう。

 

窓際にあるのが、再現されたトキワ荘時代の赤塚先生の机

 

「昭和レトロ商品博物館」と、向かって左が「青梅赤塚不二夫会館」

 

昭和レトロ商品博物館
もとは家具屋さんだった昭和レトロ商品博物館は、その名の通り、昭和のお菓子や飲み物、文具、薬など、私たちが日々の暮らしの中で消費してきたものを展示しています。扉を開けると、そこはもう香りから違います。建物だけでなく、これは古いものがたくさんあるな!と感じさせる、古~い香りが漂っています。
つい最近まで街中にあった気がする赤い公衆電話や、駄菓子、タバコ、缶ジュース、薬のパッケージの変遷を見ながら、これがもうレトロと言われてしまうの?!と思うような商品もありますが、いまは平成25年、確かに昭和はもう遠い昔のことだと改めて感じます。

 

古いモノの香りも、昭和レトロ博物館ならではの味

 

昭和の紳士が着用していた?!黒マスクと、オブラートのパッケージいろいろ

 

館内奥には、昭和の映画看板が並んでいます。映画看板師の久保板観さんによるものです。どの看板を見ても、男優さんは男前で色気があり、女優さんは澄んだ目をしています。すぐさま映画館に入ってスクリーンで本人に会いたくなるような、見るだけでワクワクする看板です。

 

映画看板師・久保板観さんの世界が広がっています

 

山本高樹さんによるトキワ荘のジオラマ

 

2階の和室では、なぜか小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の『雪女』にまつわる展示がされています。実は、雪女の物語は青梅の民話が原点になっているそうです。展示を見ながら久しぶりに思い出す物語は、古~い家屋の中ということもあり、怖さ倍増ですよ。

 

昭和幻燈館
昭和幻燈館は、久保板観さんの映画看板のほか、ジオラマの詩人と高い評価を得ている山本高樹さんのジオラマが必見です。
「青梅キネマ慕情」は、映画館があり、料理屋や置屋もあり芸者衆で華やかだった、昭和29年ごろの青梅・キネマ通りが、情景ジオラマとして再現されています。再現されている街の中の人物は皆いい顔をしていて、戦後の復興期にいち早く織物産業で発展した青梅の好景気ぶりと、目標をもって充実した日々を送っていただろう、人々の心の豊かさが伝わってきます。中腰のツラさも忘れてしまうほどジオラマに夢中になり、かがんで隅々まで見入ってしまうこと必至です。

 

売店では、昭和のスターたちのブロマイドが売られています。男優さんの中に、ひときわ目を引くハンサムなスターがいたので、気になってスタッフの方に聞いてみると、「佐田啓二よ。中井貴一のお父さん」とのこと。ちょっと年配のスタッフの方に、そのほか石原裕次郎や原節子などなど、昭和のスターは現代のテレビタレントと違っていかに華やかでスター性があり、皆の憧れであったかをうかがい、当時の映画が見たくなりました。来館されるほとんどの方が、ブロマイドの前で足を止めて、昔ばなしに花を咲かせるようです。女性はとくに、少女時代に戻ってウキウキと楽しい気分になること間違いないでしょう。

 

木のこと、環境問題についても学ぶことができます

 

売店には昭和の大スターのブロマイドが揃っています

 

青梅赤塚不二夫会館と昭和レトロ商品博物館は隣同士、その先2~3分のところに昭和幻燈館はあるので、1度でまわることができます。3館共通のお得な割引券もあるので、青梅に行った際には、ぜひ3館まとめて訪ねて楽しんできてくださいね。

 

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●アクセス

青梅赤塚不二夫会館
東京都青梅市住江町66
TEL 0428-20-0355
JR青梅線「青梅駅」より徒歩5分

http://akatsuka-hall.omjk.jp/

昭和レトロ商品博物館
東京都青梅市住江町65
TEL 0428-20-0234

http://showa-retro.omjk.jp/

昭和幻燈館
東京都青梅市住江町9
TEL 0428-20-0355(青梅赤塚不二夫会館)

http://gentou-kan.omjk.jp/

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