縁結びで女性に人気の出雲大社

美肌茶房のお茶づくりを一緒に行う㈱ひかわは島根県出雲市にあります。私たちは打合せや取材のため、東京から飛行機で最寄りの出雲空港へ向かうのですが、日中のいわゆる半端な時間の便でも満席のことが度々あり不思議でした。ここ数年のパワースポットブームもあり、縁結びを求めて出雲の地を訪ねる女性客や若いカップルがかなり増えているそうです。ちなみに出雲空港は「出雲縁結び空港」と呼ばれています。

 

そんな旅行者にとってはずせないところが出雲大社。そもそも出雲は神話の国と言われるくらい歴史のある神社が多いのですが、その中心が出雲大社なのです。
大国主大神が祭られていますが、別名「だいこくさま」として慕われています。
だいこくさまは神話「因幡の白兎」にも登場する心優しき国造りの神様。日本各地にはだいこくさまを祭る神社がたくさんあります。神話によると大国主大神が国譲りに応じる条件として大きな宮殿を求められ、それで造営されたのが出雲大社の起源だそうです。

 

勢溜(せいだまり)といい、ここが出雲大社の正門で、ここからは神域です

 

松並木が美しい参道が続きます。松で仕切られた中央を神様が通るそうです

 

神話につながり天皇家も代々訪れています。出雲大社を語る上で、分かりやすいのは大きさ。例えば現在の本殿は1744年に建てられましたが高さは24m。威風堂々、圧倒されます。現代のビルで言えば8階くらいで、江戸時代にこの高さの建造物を造って神様をお祭りしたのですから当時の人はスゴイですね。さらに、かつての本殿はもっと高く平安時代には48m、古代には96mあったと伝えられています。

 

今、「平成の大遷宮」が行われていて、本殿は仮囲いの中にあり見ることは出来ません。平成20年には大国主大神は拝殿に仮住まいし、修繕の後に平成25年に本殿へ戻られます。そして本殿以外の修繕も平成28年まで続きます。この造営の歴史からも、高天原から天降った素戔鳴尊(すさのおのみこと)の子孫である大国主大神を、人々がいにしえより今日まで崇め、敬っていることがよくわかります。

 

出雲大社のホームページによりますと、大国主大神が御神徳で国造りされた国土を皇室の祖先に国譲りされたそうで、「出雲大社に詣でて」と題された歌の中で、皇后陛下が詠まれた「国譲り 祀られましし 大神の 奇しき御業を 偲びて止まず」からも天皇家における位置づけの大きさが想像できます。

 

参道を進むと左手に大国主大神と因幡の白兎像が現れます。ウサギがおとなしく大神の話を聞いているようです

 

因幡の白兎像の参道を挟んで向かい側には「幸魂奇魂像」があり、かなりの迫力です

 

なぜ出雲大社が縁結びの神様と言われるのか。この理由を紹介する大きな彫刻が境内にあります。その説明文には「幸魂 奇魂(さきみたま くしみたま)」と題され、大国主大神の神話が紹介されています。

 

大国主は「これからどうやって国造りを行えばよいだろうか」と思案している時に、海を照らしてやってくる神がいて、「我は汝の幸魂奇魂である。丁重に私を祀れば、国造りに協力しよう」といい、“おかげ”をいただいて神性を養い「ムスビの大神」になった。生きとしいけるもの全てが幸福にある「縁」を結ぶ“えんむすびの神”と慕われるゆえんだそうです。わたしたち一人一人も「みたま」をいただき生かされている身だから、大神からいただいた命に感謝して大切に正しくこれを生かしきりましょう。このように解説されています。迫力ある巨大彫刻とこうした神話に触れると、そのまま受け入れてしまいたくなる、そんな気持ちになりました。

 

手前が御仮殿(通常は拝殿)で大国主大神は今ここにお鎮まりになっています。神社での参拝の作法は、二拝二柏手一拝が一般的ですが、出雲大社では「二拝四柏手一拝」。奥には修繕中の本殿が見えます

 

本殿の両脇にあるのが十九社。旧暦の10月、全国から神様が集まる際の宿舎です。通常は閉じているのですが、神在祭期間だけは扉が開かれて、多くの方が参拝されます

 

10月のことを神無月といいますが、出雲地方では神在月と言います。陰歴の10月(今の暦では11月)、全国からいろいろな“はかりごと”を議論するために出雲大社に集合するので、出雲だけは神在月になるのです。国譲りが行われたとされる近くの稲佐浜にて神迎祭が開かれて、それから1週間は出雲大社で会議。1年間のことを議論した後、神々を見送る神等去出祭が行われるのです。縁結びのことなど議題にあるのでしょうか。それにしてもこの神話、全国各地から支店長が本店に集い、会議で報告や戦略を決めて戻っていく現代の企業みたいですよね。神話って、語り継がれるだけあって、お話しとして良く出来ていてできていて本当に面白いと思います。

 

出雲大社は縁結びの神様と言われますが、それは男女を結ぶだけではありません。

 

縁とは全てのものが幸福であるために結ばれていることで、出雲大社は、あらゆる良縁に効果をもたらすそうです。出雲地方には他にもたくさんのパワースポットがありますので、ぜひ、良縁を求めて訪れてみてはいかがでしょうか。

 

アクセス

島根県出雲市大社町杵築東195
TEL 0853-53-3100
一畑電車出雲大社前駅より徒歩約10分
JR出雲市駅より一畑バス「出雲大社」、「出雲大社・日御碕」行きバス「出雲大社」バス停下車、徒歩約1分