新潟屈指のパワースポット「彌彦神社」

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新潟県の弥彦村に、「おやひこさま」の愛称で親しまれている神社があります。万葉集で歌われていることから推測して、1300年以上の歴史を有する「彌彦(やひこ)神社」です。越後平野の中央にある霊峰・弥彦山のふもとに鎮座し、杉やけやきなどの樹林に囲まれ、境内は神々しいパワーにあふれています。

 

御祭神は天照大御神の曾孫にあたる天香山命(あめのかごやまのみこと)で、神武天皇の命を受け、人々に海水から塩をつくる方法や農耕術などを教えたと伝えられています。富士講(富士山を信仰する組織)のように多くの講が組織され、古くからおやひこ参りが行われていました。昔は、おやひこさまにお参りをしていない人は一人前と認められなかったという地域もあったほど、人々から厚く信仰されています。

 

最寄り駅の弥彦駅は、彌彦神社を連想させる朱塗りが輝く駅舎で、駅に降り立った参拝客をここからすでにワクワクさせてくれます。神社までの徒歩15分の道程には、お土産屋さん、温泉宿、温泉まんじゅう屋さん、おでん屋さんなどが建ち並び、キョロキョロしながら歩いていると、前方に鳥居が見えてきます。「一の鳥居」です。

 

4mの「一の鳥居」をくぐると、御手洗川(みたらしがわ)があるので橋を渡ります。参拝客が渡る橋とは別に、左手奥を見るとひっそりと半円形の小さな橋が架かっています。決して人が渡ってはいけない、神様の渡る「玉の橋」です。そのため「御神橋(ごしんきょう)」とも呼ばれています。

 

そのまま表参道を進むと、拝殿とは別の方向に人が並んでいます。「火の玉石」を試したい人が集まっているのです。「重い軽いの石」とも呼ばれている2つの石は、願いを思い描き、石を持ち上げて軽く感じれば願い事は成就し、重くて持ち上がらないと叶わないと言われています。

 

「おやひこさま」と呼ばれ、親しまれている彌彦神社

 

願いが成就するかどうかが分かる「重い軽いの石」こと「火の玉石」

 

拝殿に向かう前にはまだ珍しいものがあります。「タコけやき」と呼ばれている樹齢およそ1000年の御神木です。このけやきには大枝が8本もありそれがタコのように見えることから、御神木でありながら、なんとも親しみやすい名前が付けられているのです。

 

奥にあるのが、神様だけが渡る橋「玉の橋」

 

8本の大枝からその名がついた、御神木「タコけやき」

 

いよいよ拝殿に進むと、何も知らずに訪れた人は、ほかの参拝客の様子を見て少し驚くかもしれません。神社の一般的なお参りは2礼2拍手1礼ですが、2礼4拍手1礼が“弥彦流”。背後に弥彦山がそびえ、静まりかえっている境内に、4拍手が響き渡ります。

 

せっかく弥彦山のふもとにまで来たのですから、弥彦山に登ってみましょう。山頂には、彌彦神社の奥の宮もあります。登山を楽しむ人もいますが、ロープウェイもあるのでご安心を。
拝殿の脇から、ロープウェイの山麓駅まで無料シャトルバスが運行しています。ロープウェイに乗って山頂駅に行くと、そこからは西に佐渡、東に米どころ越後平野の広がりを望めます。

 

体力に自信のある人は、ここから少しだけ登山を楽しみましょう。山頂駅から歩いて登ること約15分。東京スカイツリーと同じ高さ(634m)の弥彦山山頂にたどり着きます。ここに彌彦神社の奥の宮「御神廟(ごしんびょう)」があります。天香山命と、妃神の熟穂屋姫命(うましほやひめのみこと)が仲良く祀られていることから、“縁結び”のパワースポットとして知られています。山頂まで登った達成感と雄大な景色に満たされて、縁結び以外のパワーもチャージされること間違いありません。

 

拝殿と本殿の背後にそびえているのが弥彦山

 

弥彦山ロープウェイ山頂駅に降り立つと、晴れた日は遠くに佐渡を望めます

 

これから弥彦山は紅葉シーズンを迎えます。境内に鹿苑や鶏舎もあり見どころがたくさんあるおやひこ参りとともに、紅葉狩りを楽しんでみてはいかがでしょうか。登山の後は、温泉施設で汗を流してリフレッシュもできますよ。

 

登山を楽しんだ人たちが御神廟の脇で休憩中。山頂で食べるお弁当は格別でしょう

 

境内には鹿苑があり、万葉の時代を偲ばせる10数頭の神鹿が遊んでいます

 

洋種に押されて減少している日本鶏10数種を、境内の鶏舎で飼育保存しています

 

かわいい鳥居のイラストが入った弥彦温泉おかみ会オリジナルの手ぬぐいや巾着袋は、軽くておみやげにおすすめ

 

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アクセス

新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2887-2
TEL 0256-94-2001
JR「弥彦駅」より徒歩15分
http://www.yahiko-powerspot.com/
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