湖上を渡るロープウェイで訪ねる~舘山寺温泉「浜名湖オルゴールミュージアム」

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浜名湖畔の舘山寺(かんざんじ)温泉に行ってきました。その対岸の大草山に「浜名湖オルゴールミュージアム」ができたのは1999年のことでした。オルゴールを含む自動演奏楽器など、貴重なコレクションが70点以上常設展示されている博物館です。

 

日本で唯一、湖上を渡るロープウェイからの眺めは絶景です

 

高さ6メートルの吹き抜け空間がある「コンサートホール」

 

展示されている楽器の音色は一時間毎に催されるコンサートで聞くことができます。ゼンマイ、手回し、コインを入れると動くものなど、いろいろな自動演奏楽器がありました。数ある楽器の中から、個性的だったものをいくつかご紹介しましょう。

 

吹き抜けのコンサートホールで賑やかな存在感を放っていた「フェアグラウンドオルガン」は、高さ3.5メートル、幅5メートルの大きなオルガンです。ヨーロッパの遊園地や公園で活躍していたそうです。321本ものパイプに送られた空気が、パイプオルガン・ウッドブロック・小太鼓・大太鼓・シンバル・ベルなどたくさんの楽器を動かしていました。

 

オートマタ(自動人形)「ベンチに座る酔っ払い」は、人形のお腹や唇の動きまで繊細に表現されています

 

一台なのにあたかもオーケストラが演奏しているかのような「バンジョーオーケストラ」

 

実際に活躍したピアニストの演奏を、細やかな指のタッチまで正確に再現していたのは「スタインウェイ・デュオアート・グランドビア(自動演奏ピアノ)」です。穴が開いたロールペーパーが楽譜になっていて、ペーパーを取り替えるだけでちがう演奏を楽しむことができます。「バンジョーオーケストラ」はタンバリンやトライアングルなど見覚えのある小さな楽器が一台の中に入っています。それらが小気味よくリズムを刻む様子は、どれだけ見ていても飽きませんでした。

 

「カルーセル ステーション・オルゴール」のメリーゴーランドには、よく見ると幸運を呼ぶ「豚」が!?

 

1900年代にレストラン、ダンスホールなどで活躍した「ディスクオルゴール」は、当時ビール1杯分の値段のコインで演奏されました

 

コンサートではオルゴールの仕組みや歴史も教えていただきました。オルゴールには「シリンダー型」と「ディスク型」の二種類があるそうです。箱の大きさや材質によって、音量も音質も変わるオルゴールの実験は、興味深いものでした。ディスクに触れさせてもらえたり、コインを入れさせてもらって演奏を聴いたりすると、オルゴールとの距離が一気に縮まりました。

 

録音ができて再生できる「蓄音機」の出現により、「ディスクオルゴール」は衰退していきました

 

40曲以上の中から選ぶことができる「浜名湖オルゴールミュージアムロゴ入りオルゴール」はお土産人気№1!

 

展示されている多くの楽器は、駅やダンスホール、レストラン、街角などで活躍していたそうで、そうした過去を知ると、「モノ」には見えなくなってくるから不思議です。大道芸人であり、ひとりの音楽家でもあり、壮大なオーケストラでもあった楽器たち。彼らは時代を越えて人々を楽しませ、感動を与えてきました。そして、今も現役で働いているのです。

 

本場オランダ製のベル18個からなる展望台の「ミュージカルカリヨン」は、毎時00分に季節の音楽を奏でます

 

「浜名湖オルゴールミュージアム」でひととき演奏に耳を傾けていると、彼らが活躍していた遠い外国の街の風景を垣間見られたような気持ちになりました。
ゆったりと流れる時に身を任せた後には、是非ともミュージアムにある展望台にのぼりましょう。美しい夕陽を眺めながら聴く「カリヨン」の音色はとても幻想的ですよ。

 

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●アクセス

静岡県浜松市西区舘山寺町1891
TEL 053-487-2121
JR浜松駅から舘山寺温泉行きバスで約40分、「パルパル」にて下車後、かんざんじロープウェイで約4分
詳しくは下記オフィシャルサイトをご覧ください。

http://www.entetsu.co.jp/kaihatu/orgel/

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