古代インド仏教様式の本堂が目を引く築地本願寺
東京の築地といえば築地市場が有名ですが、駅のすぐそばの築地本願寺も負けていません。
「ここはインド?!タイ?!カンボジア?!」と思ってしまうほど、一度見たら忘れられない建造物があるお寺です。
今回は、美肌茶房編集部からも近い築地本願寺を中心に、ちょっとリフレッシュしたいときにおすすめのお散歩コースをご紹介します。
境内では蓮の花も咲いています
取材に行った日は残念ながら本堂の修復工事中(8月4日までの予定)で、中には入れませんでした
本堂の階段両脇にいる一対の狛犬…ではありません。羽がある獅子のようです
築地本願寺は、京都の西本願寺の別院として、元和3(1617)年に建立されました。もともとは浅草にありましたが、大火に見舞われ焼失。延宝7(1679)年に現在の場所に再建されたものの、その後も火事による焼失や台風の暴風と高潮によって倒壊し、そのたびごとに再建されてきました。
現在の特徴的な建物は、大正12(1923)年におきた関東大震災で本堂が焼失したことで、昭和9(1934)年に再建されたものです。東京(帝国)大学の伊東忠太博士の設計による、古代インド仏教様式の建物です。
古代インド仏教様式の建物の内外には、さまざまな動物がいて、より一層建物の神秘的な雰囲気を増幅させています。宗教的な意味を持つ鳥や象、牛、猿など、どの彫刻も子どもが見たら怖がりそうな怪しさがありますが、威風堂々としていて美しいのです。訪れた際には、動物たちを探してみてくださいね。
鳥以外にも、本堂内にはさまざまな動物の彫刻があります
インドでは神聖な動物とされている牛
築地本願寺は、建物だけでなく、お寺にしては珍しいものがあることでも知られています。本堂を入るとそのすぐ上に設置されているパイプオルガンです。昭和45(1970)年に寄進された製作期間1年の旧西ドイツ製のパイプオルガンは、3mから1cmまでの大小2000ものパイプ(笛)から構成されています。機会は限られていますが、毎月最終金曜日に行われるランチタイムコンサート(入場無料)で、この音色を聴くことができますよ。(変更の場合あり。日時はHPでご確認ください。)
築地が銀座と隣り合った街だということを知らない人も多いようで、特に遠方から遊びに来た友人知人と銀座をブラブラし、そのまま築地まで歩いて案内すると、決まって驚かれます。華やかな銀座から賑やかな築地へ、そして築地市場からも目と鼻の先にある異種独特な外観の建物が見えると、不思議な感覚に陥るようです。国内でほかにこんなに立派な古代インド仏教様式の建物を目にすることはないでしょうから無理もありませんよね。
広い本堂に足を一歩踏み入れると、ひんやりと厳かな空気感におのずと気持ちが引き締まります。ちょっとの間、腰掛けて休んでみてください。少しずつ心が穏やかになるのが感じられます。都会の真ん中で、気軽に入れてゆったりできるお寺は貴重な存在です。
時間があれば、そのまま歩いて隅田川へ行ってみてください。聖路加タワーを目印にその方向へゆっくり歩いても、10分ほどで到着します。天気の良い日にのんびり隅田川テラスを歩くと、さらに気分爽快です。日中は、休憩中なのかサラリーマンがぼけーっとしていたり、小さなお子さん連れのファミリーがのんびりしていたりと、のどかな光景が見られます。
聖路加タワーを目印に隅田川を目指しましょう。タワーの裏手が隅田川です
隅田川テラス付近は、くつろぎにやってくる人たちでのどかな雰囲気
最後に、築地本願寺の境内で開催されるイベントをご紹介します。
夏の築地本願寺の風物詩は、なんといっても「盆踊り」。夏祭りにつきものの屋台がほかとは違います!玉子焼きやお漬物、モツ煮、海産物の焼き物など、築地の名店が出店!この土地ならではの贅沢な屋台です。今年もどんなお店が出店するのか期待されます。
例年平日の夜は、地元のファミリー層に混じって会社帰りのサラリーマンやOLさんたちも立ち寄って、盆踊りというより主に飲食を楽しんでいます。簡易テーブルとイスが相当数あるものの、皆さんいい気分にできあがってなかなか席があきません。そのため人が増えるとともに端の方に座りこむ人が増えてきます。最初からテーブルとイスは確保できないものと思って、レジャーシートを持って行くことをおすすめします。
また、注目していただきたいのは、浴衣を着ている人たち。さりげなくお揃いの小物を取り入れているご夫婦や、絞りの浴衣、注染の浴衣を着ている人など、銀座に近い土地柄なのかどうかはわかりませんが、「おっ!」と思わず目で追ってしまうほどステキな浴衣姿の人が多いのです。
この夏は8月1日(水)~4日(土)に行われます。ぜひ行ってみてくださいね。
[su_note note_color=”#f6f6f6″]
アクセス
東京都中央区築地3-15-1
TEL 03-3541-1131
地下鉄日比谷線「築地駅」より徒歩1分
詳しくは下記オフィシャルサイトをご覧ください。
http://tsukijihongwanji.jp/
[/su_note]