水のパワーが満ちた丹波の分水界「水分れ公園」

0

ドライブの目的を森と水に決めて、神戸から北に車を走らせました。車の流れに任せて約1時間、舞鶴若狭自動車道を春日インターチェンジで下り、のどかな風景の中をさらに北へ進みます。目当ての場所は丹波市氷上町石生。田園風景が広がる道沿いに、日本酒の蔵元の看板があるのを見つけて、この小さな町に湧き出る水が清らかなものだと確信しました。
丹波方面に行く時は一人で車を走らせて、思いつくままに場所や人との出会いを楽しみます。この場所は以前から道案内の看板だけを見つけて気になっていたのです。

 

「水分れ公園」という名の通り、この地に分水界があります。近くに資料館があったので調べてみました。ここは、日本列島の太平洋側と日本海側の境として、北から南まで日本の背骨のように走る中央分水界の最東端にあります。この中央分水界を境に、気候や動植物の生態が違っているのですが、ここではこの区別がはっきりせず、地質学上や生物学上で貴重なのだそうです。標高95mと日本一低い分水界には、北海道や東北に多いカタクリが群生するなど、他にはない特色があります。
ここに降る雨が、高谷川~佐治川~加古川を経て瀬戸内海へ流れるルートと、黒井川~竹田川~由良川を経て日本海側へ流れるルートに分かれていくんですね。

 

日本海と瀬戸内海、両方に流れる分水界

 

日本一低い分水界と解説されています

 

うんちくはともかく、自然のパワーを感じようと公園を散策してみました。公園内には整備された人工の滝や川があります。人工とはいえ、流れる水の音を聴いていると心が静かに落ち着いてきます。誰もいない静かな公園で鳥の声だけが響き渡り、針葉樹のフレッシュな香りに包まれると本当に心地よいのです。公園のまわりには自然のままの森林が広がり、さわやかな風が吹き渡っています。木と水の自然が持つパワーが心と体を包み込んでくれるような場所です。

 

滝の音が森に響き渡ります

 

美しい公園を流れるせせらぎ

 

心身にエネルギーを充電したあとは、すぐ横の「いそべ神社」にお参りします。背後には美しい三角形をした山がそびえています。こういう山を昔の人は「神奈備(かんなび)山」つまり神様の山と呼んでいました。山上近くには盤座(いわくら)と呼ばれる大きな岩があり、天からおりて来られる神様の拠り所だと考えられていました。この神社の始まりは今から1300年前にさかのぼります。山に囲まれた静かな場所で、土木や農耕を行って暮らしていた石生の人々の信仰を集め、心のよりどころであったことを思うと、手を合わせずにはいられません。

 

[su_note note_color=”#f6f6f6″]
アクセス

水分れ公園
兵庫県丹波市氷上町石生
JR福知山線「石生駅」より徒歩約10分
http://www.tambacity-kankou.jp/modules/weblinks/singlelink.php?lid=158
[/su_note]