節分までに入手したい「穴八幡宮」の一陽来復お守り

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東京・西早稲田の穴八幡宮では、冬至から節分の間だけ、参拝客に頒けているお守りがあります。江戸時代から穴八幡宮だけで行われていて、伝統ある、知る人ぞ知る「一陽来復(いちようらいふく)」お守りです。
年賀状にも書かれたりする「一陽来復」という言葉は、冬が去り春が来ること、悪いことが去り良い方向に向かうことを意味します。この言葉だけでも新年早々から縁起がいい気分にさせてくれますが、穴八幡宮の一陽来復お守りは、金銀融通のお守りでもあります。冬至直後や新年は人出が多いそうなので、初詣客も落ち着いたと思われる1月の週末のある日、一陽来復お守りをいただきに穴八幡宮に行ってまいりました。

 

早稲田大学の最寄り駅・早稲田駅を出ると、もう真っ赤な鳥居が見えるほど駅から近い場所に穴八幡宮はあります。鳥居をくぐると階段があり、のぼった先にはさまざまな屋台が賑やかにならんでいます。開運グッズやいい匂いの屋台フードに誘われながらしばらく歩き、ようやく屋台が途切れたところに本殿が見えてきます。
本殿横の社務所にできている行列が気になりながらも、まずは本殿にお参り。お参りがすんだところで、いよいよ一陽来復お守りをいただきに社務所へ。

 

「一陽来復」の目立つ看板とのぼりがある穴八幡宮

 

本殿までズラッと屋台が並び、楽しい雰囲気の境内

 

週末とはいえ、朝10時に訪れたのにもかかわらず、お守りを授けてくれる社務所にはすでに数人の行列ができていました。行列はスムーズに進み、あっという間に番がまわってきて一陽来復お守り(初穂料800円)をお願いすると、お守りをお祀りする日などを記した説明書きも一緒にくださいました。
一陽来復お守りは長さ10cmほどの紙のお守りで、持ち歩くものではなく、柱か壁のなるべく高いところに貼って祀るものです。振ると中でカラカラと音が鳴るので、紙をむいて何が入っているのか見たい衝動に駆られますが、それはぐっと堪えなければいけませんよね。
祀る場所は高ければどこでもよいのではなく、その年の恵方に向けます。祀る日
も、冬至、大晦日、節分の3日のうち、都合のよい夜中の12時と限定されています。
いったんお祀りしたお守りは1年間動かすことはNG。もしも引っ越しや止むを得ない
事情で取り外した場合、神棚に納めるか神社に納めます。

 

屋台のトンネルを抜けると本殿。一陽来復お守りは左手にある社務所へ

 

週末の午前10時すぎですでにこの行列。平日がおすすめです

 

このようにいろいろと守らなければならないことがあるので、躊躇してしまう人にはほかにもお守りがあります。有名なのは室内に祀るお守りですが、行ってみると一陽来復の懐中お守り(初穂料300円)もありました。お財布などに入れておく、ビニールコーティングされたハンディタイプのものです。こちらは冬至、大晦日、節分の夜中12時でなくても、いつでもお財布などに入れてよいそうです。

 

前に並んでいたおばあさんは、「懐中お守り10個!」と言っていました。順番がきて迷わずそう言っていたところをみると、毎年お守りをいただきに来て、家族やお友だちに贈っているのかもしれません。その気持ちとともに、いただくと嬉しい贈りものです。

 

小高い場所にある穴八幡宮は、境内に石段と緑が多く風情があります

 

節分の夜中12時に、この場所に祀る予定です

 

節分までにはまだ少し日にちがあるので、気になる人はぜひ、穴八幡宮へ一陽来復お守りをいただきに行ってみてはいかがでしょうか。

 

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アクセス

東京都新宿区西早稲田2-1-11
TEL 03-3203-7212
地下鉄東西線「早稲田駅」より徒歩3分
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