日が沈む出雲の国のパワースポット「日御碕神社」

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出雲大社から日御碕(ひのみさき)灯台をめざし、日本海を見ながら車で走ること約20分。取材に訪れた日は残念ながら曇り空でしたが、朱塗りが美しく、晴れた日には青空とのコントラストが風光明媚な神社、日御碕神社が見えてきます。車で向かう途中、海を背景に、木々が青々と生い茂る中に日御碕神社の社殿が見える場所があり、その景色はまるで神話の世界にこれから向かうような高揚した気分にさせてくれます。「竜宮城のよう!」ともよく言われるほどの神秘的な景色です。

 

出雲大社から海沿いを車で走ると到着する「日御碕神社」

 

海に近いため潮風の影響を受けてか、味のある狛犬が出迎えてくれます

 

楼門をくぐり正面にあるのが、ご祭神が天照大御神(あまてらすおみかみ)の、下の本社こと、日沈宮(ひしずみのみや)です。三重県の伊勢神宮が、日いずるところで昼を守るのに対し、こちらは日が沈むところで夜を守ってくれるといわれています。
また、日沈宮に向かって右手、石段を上った先にあるのは、上の本社こと、神の宮(かむのみや)です。ご祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)で、出雲の国土開発の始めをされた大神と称えられていています。神の宮は素戔嗚尊の神魂が鎮まる日本総本宮として、日沈宮とともに出雲の大霊験所として、皇室をはじめ広く尊崇を受けています。
現在の社殿は、どちらも徳川3代将軍・家光の命を受けてつくられたもので、社殿のすべてと境内の石造建築物が、国の重要文化財に指定されています。

 

晴れた日には、朱塗りがいっそう美しく青空に映えます

 

天照大御神がご祭神の日沈宮

 

公共交通機関で行くにはちょっと辺ぴな場所にありますが、日御碕神社は天照大御神と素戔嗚尊という有名な神さまが鎮座されているので、そのご神徳にあやかろうという参拝者が次から次へと後を絶ちません。天照大御神の「和魂(にぎみたま)」、素戔嗚尊の「奇魂(くしみたま)」の霊威をいただき、国家鎮護・厄除開運・交通航海の安全・良縁・夫婦円満・安産・家業繁盛の守護神として、そのご神徳は多岐にわたり、頼もしい存在です。

 

素戔嗚尊がご祭神の神の宮

 

昭和天皇が訪れた際に歌を詠まれた石碑が境内にあります

 

境内には、昭和57(1982)年に昭和天皇が「くにびき国体」を訪れた際に日御碕神社を参拝され、大御心を詠まれた石碑があります。そのほかに、大正14(1925)年に秩父宮殿下が御手植えされた松の木もあり、日御碕神社が皇室と縁が深いことが分かります。それらを見ながら、清々しい空気に満ちた境内を、しばし散策するのがおすすめ。出雲大社を参拝されるなら、その前後でぜひ立ち寄っていただきたいパワースポットです。近隣には、ヒラマサやノドグロなど、美味しい海産物を食べさせてくれるお店もたくさんありますよ。

 

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アクセス

島根県出雲市大社町日御碕455
TEL 0853-54-5261
JR「出雲市駅」よりバス45分、出雲大社よりバス20分、「日御碕」下車すぐ

http://www.shinbutsu.jp/51.html
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