愛知県蒲郡市のシンボル竹島は、三河湾に浮かぶ小さな島。全島に繁茂する暖地性植物群を保護するため国の天然記念物に指定されており、季節を問わず多くの観光客が訪れています。
遠くからでもすぐ分かる、こんもりとしてキュートな竹島
幅もあり、多くの人が往来する立派な竹島橋。夜にはライトアップされる
その竹島に鎮座するのが、八百富神社(やおとみじんじゃ:竹島弁天)です。1181年、三河国国司であった藤原俊成が弁財天・市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を琵琶湖の竹生島より移し祀ったことから、竹生島や江の島、厳島などとともに日本七弁天の一つに数えられています。開運・安産・縁結びのご利益があり、デートスポットとしても人気です。
大鳥居。橋の上は海風が強いが(とくに冬は寒い!)ここまでくるとだんだん静かに
神社入口の急な階段。まだまだ上へ続く。上りきった右手に休憩所あり
八百富神社へは、島と対岸を結ぶ長さ387メートルの竹島橋を渡っていきます。干潮時には陸続きとなり潮干狩りもできるところなので、時間によっては橋ではなくそのまま海底を歩くこともできます。しかし、ここはやはり橋がおすすめでしょう。というのも、竹島橋の別名は“縁結びの橋”。神社からのパワーでしょうか、橋を渡ると縁起が良いと言われているのです。もちろん、縁というのは恋愛に限ったものではありません。ですが、とくにカップルは二人の間を空けないようにくっついて歩くと絆が強まる、渡り切るまで振り返ってはいけない、といったさまざまな話が広まっているようです。海の上にかかる縁結びの橋……ロマンチックですね。
階段上左前に社務所が見える。この前を通って八百富神社へ
宇賀神社。祭神は、穀物や農耕の神である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
さて、橋の先にある大鳥居をくぐると、いよいよ境内です。最初に急な階段を上らなければならないものの、ここを乗り越えれば緑と静寂に包まれた別世界が待っています。夏の暑い日差しも木々で遮られるので、少しひんやり。どことなく気が引き締まるような感じです。境内には本殿のほか、食物にまつわる神様を祀る宇賀神社、雨乞いに霊験著しい神様を祀る八代龍神社、福の神・大国主命を祀る大黒神社、そして藤原俊成を祀る千歳神社もあります。こじんまりした空間にかたまって建っているので、ぜひ一つひとつゆっくり回ってください。また、せっかくなのでお守りやおみくじも手に取ってみましょう。色や柄の違うものが揃えられていて、「可愛い」と女性やカップルに好評です。
大黒神社。祭神・大国主命(おおくにぬしのみこと)は商売繁盛の神としても知られる
千歳神社。藤原俊成は和歌に秀でた人で、歌人・藤原定家の父でもある
神社を順に回り、上ってきた階段と反対側の南へ抜けると、島を囲む遊歩道につながる道が続きます。その道を下りていく途中、竜神の松と呼ばれる立派な松の木が二本。展望台のようになっており、そこから垣間見える景色も美しいですが、さらに下の竜神岬から望む三河湾は見事の一言です。目の前に碧々とした海が広がり、4キロメートルほど沖合には三河大島も見えます。波の音が心地よく、ほのかに潮の香りもして心身ともにリラックスできることでしょう。
八代龍神社。祭神は、海の神である豊玉彦命(とよたまひこのみこと)
八百富神社。奥の本殿には「福種銭」があり、福徳やご縁をいただくことができる
ここからは、ほとんどの人が遊歩道を通って島を半周し、竹島橋へと戻ります。10〜15分ほどの道のりをひたすら歩き続ける人がいる一方で、合間に道を外れて波打ち際で遊ぶ人の姿もちらほら。橋のすぐ脇にある常磐の磯では、貝殻や海草などを拾って遊ぶ家族連れが多く見られます。ちなみに、遊歩道といっても道幅が狭いうえに岩場のため、足下はよくありません。ヒールの高い靴は避けたほうが賢明です。歩きやすい軽快なスタイルで。また、日差しをまともに受けやすいので、日焼け対策をしっかりしておくことも大事です。
竜神の松。この太い松の木の下をくぐって竜神岬へ向かう
遊歩道をぶらぶらしながら、蒲郡の海を堪能。沿岸には貝殻や海草がいっぱい!
竹島周辺は温泉観光地というだけでなく、「海辺の文学記念館」「竹島水族館」「生命の海科学館」「蒲郡市博物館」など見どころがいっぱい。少し足を伸ばせば「ラバーズヒル(恋人たちの丘)」、金剛寺「子安弘法大師像」、複合型マリンリゾート「ラグーナ蒲郡」などもあります。日頃の疲れを癒し、明日への活力を養うため、あなたも出かけてみませんか?
愛知県蒲郡市竹島町3-15
TEL 0533-68-3700
JR・名鉄蒲郡駅から徒歩約15分
http://www.yaotomi.net/