花の都しずおか「浜名湖ガーデンパーク」

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静岡県の浜名湖畔にある「浜名湖ガーデンパーク」に行ってきました。温暖な気候の浜松市は、ガーベラの生産量が日本一。その他にもバラや洋ランなど674品種の生産が行われている「花の都」なのです。

 

浜名湖を一望するパノラマ360°の「展望台」

 

静岡県民の誇り!? 「富士山」花檀

 

「浜名湖ガーデンパーク」は2004年に開催された花博の会場跡地です。ちょうど十年後になる今春は、「浜名湖花博2014~花と緑の祭典」が開催される予定です。現在、着々と準備が進められています。そのため、立ち入り禁止区域があったのは残念でしたが、シーズンオフの園内で、イベント前の裏側の世界を見ることができました。

 

園内には土の匂いが漂っていました。新しい苗を植えるために大量のチョコレート色の土が用意されていたからです。花壇で作業をしていたのは、地域のボランティアや学校、企業の人々でした。和気あいあいとした声が飛び交う憩の場。「浜名湖ガーデンパーク」の最大の魅力は、市民参加型の都市公園だということです。

 

地域の人々によって作られ、維持されている花壇のひとつひとつには個性があり、メッセージ性がありました。華やかに彩られた富士山のデザインや、赤いサザンカに添えられた「ガンバレ日本」の文字。冬の花壇に小さな花々のおもてなしの心を感じ、優しい気持ちになりました。

 

「サザンカ」の野生種は白色で、赤い花はツバキと交配して作られたもの

 

 樹木のように大きくなるメキシコ原産の「皇帝ダリア」

 

案内所でいただけた「花見ごろ情報」のパンフレットにある植物を探しながら散策しました。たとえば、サザンカとツバキはよく似ていますが、「ツバキは花がまとまって一つになって落ちるのに対し、サザンカは花びらが一枚ずつ落ちます」という解説を読むと、あれはどちらなのだろうと近寄って確かめたくなるものです。

 

園内のどこでその植物を見られるか、パンフレットに書かれている場所を頼りに進むことができます。56ヘクタールもある園内は3つのエリアに分かれています。広々とした緑を楽しむことができる「西側エリア」、水とのふれあいや人との交流をテーマにした「街のエリア」、庭園や自然を楽しむことができる「里のエリア」です。

 

静岡県の冬を彩る「シシユズ」

 

国際庭園内 ウエストミッドランドの「イギリス庭園」

 

里のエリア内「百華園」では、晩秋に最盛期を迎えた皇帝ダリアが最後の花を咲かせていました。皇帝ダリアは4メートル以上にもなる大きな植物です。藤色の花を見上げると、美しく寒空に映えていました。そして冬でもみかんやゆずの樹がたくさんの実をつけている姿は、静岡県らしい光景でした。

 

国際庭園内 中世トスカーナの「イタリア庭園」

 

春には藤の花で豪華になる「モネの庭」の橋

 

とくに趣深かったのは、里のエリアにある「国際庭園」です。イギリス、オーストリア、トルコ、ドイツなど、外国の伝統的な庭園が再現されていました。印象派の画家でありガーデナーでもあった「モネの庭」を再現した庭園は、まるで絵画のように神秘的でした。庭のスイレンは、フランスから譲り受けたものを株分けして育てている高知県の「モネの庭」マルモッタンから贈られたものです。工事中だった「花の美術館」は、また花博開催時に訪れてみたいと思います。

 

ところで、園内には不思議なコーナーもたくさんありました。5種類の舗装道路の素材を触り比べられる「舗装温度体感板」や、「富士産杉」「天竜産杉」など静岡県のどこで伐採された杉なのか明記されたベンチ。湖畔には浜名湖の生物を観察できる場所もあり、雑学と遊び心が満載で、大人も子供も楽しめるように、随所に心配りが感じられました。

 

モネの家を再現した「花の博物館」

 

浜名湖畔の散策もできます

 

1日の最後には夕陽に染まる美しい地平線や水平線を見られるのも、壮大な「浜名湖ガーデンパーク」ならではの魅力です。。

 

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●アクセス

静岡県浜松市西区村櫛町5475-1
TEL 053-488-1500
JR浜松駅からバスで約50分、もしくはJR弁天島駅からバスで約10分 「浜名湖ガーデンパーク」下車

詳しくは下記オフィシャルサイトをご覧ください。

http://www.hamanako-gardenpark.jp/


※花博の準備で休館日が多いため、必ず確認してください。
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