運気アップで商売繁盛。「えべっさん」こと西宮神社

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全国の「えびす神社」の本社である西宮神社は、神戸と大阪のほぼ中央に位置する兵庫県西宮市にあります。地元の氏神様として、また商売繁盛の神様として古くから人々の信仰を集めている神社です。

 

開門神事ではこの表大門(国指定重要文化財)が開いて大勢の人が走り出す

 

1月10日、本殿目指して福男らが走る境内。普段はとても静か

 

初詣やお宮参り、七五三など、地元の人にとっては節目節目にお参りする神社ですが、なんといっても有名なのは「十日えびす」の賑わいです。1月9日は「宵えびす」、10日は「本えびす」、11日は「残り福」と呼ばれ、阪神間を中心に百万人もの参拝者が訪れます。
順を追って見てみると、まず1月8日、神戸市東部水産物卸売共同組合などから全長3メートルもの大マグロが奉納されます。いつの頃からか、このマグロに賽銭をはりつけて金運上昇を祈願するならわしが生まれました。9日、有馬温泉の芸妓さんにより「献湯式」が行われ、夜の12時にすべての門が閉じられて「居籠(いごもり)」に入り、午前4時、おごそかに「十日えびす大祭」がとりおこなわれ、えびす様のご神意が高まったのを見計らって、午前6時に開門。門の外に待ちかまえていた参拝者が一斉に本殿を目指して「走り参り」をします。これが毎年ニュースで流れる「開門神事福男選び」で、一番から三番までがその年の「福男」として認定されます。4千人とも5千人ともいわれる人々が230メートルを全速力で走る姿は、圧巻です。しかし、おくれて、ゆっくり歩いて本殿を目指す年配の方も少なくありません。地元では、福を呼ぶ行事として定着しているようです

 

美しい拝殿の入り口にも2頭の神馬が控える

 

えびす様が乗られるという白い馬の像がある神馬舎

 

9日の夜、神主が精進潔斎をしている頃に、えびす様が白い馬に乗って町をまわり、北の方向にある広田神社の方まで行かれるという言い伝えもあり、祈祷殿の横には「神馬舎」があります。さらに進むと左手に勇壮な拝殿と本殿が見えてきます。十日えびすの期間は、拝殿の入り口で神主さんからお祓いを受け、中に入って本殿の前でお参りすることができます。
訪れた日は平日の午後、静かな拝殿の前で柏手を打ち、手を合わせました。清らかな空気が満ちた、心地よい風が吹いてきたようです。本殿は三連春日造りと呼ばれる3つの建物から成っています。向かって右側の第一殿がえびす様、中央の第二殿が天照大御神様と大国主大神様、左側の第三殿が須佐之男大神様をお祀りしています。第一殿のえびす様は、正確には蛭児大神(ひるこのおおかみ)様といい、「古事記」や「日本書紀」に出てくる神様です。えびす様は親しみを込めて「えべっさん」と呼ばれています。池のほとりにある「おかめ茶屋」では、えべっさんが手にしている鯛にちなんだ、ちび鯛やきを食べることができます。ふくよかなえべっさんの優しいお顔を思い描きながら、そのパワーをいただいて帰りましょう。

 

池の向こうに見える祈祷殿

 

毎年10月17日の神嘗祭の時に、この場所から伊勢神宮を遥拝する「伊勢神宮遥拝所」

 

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アクセス

西宮神社(にしのみやじんじゃ)
兵庫県西宮市社家町1-17
TEL 0798-33-0321
阪神西宮駅より徒歩約5分
http://nishinomiya-ebisu.com/
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