暦の上ではそろそろ春が近いはずなのに東京は2週連続の大雪に見舞われました。そこでどうしても春到来を実感したくて観梅に出かけました。
東京・世田谷区、小田急線の梅ヶ丘駅北口から歩いて5分ほどの羽根木公園では梅まつりが開催中です。都内では湯島天神や亀戸天神が梅の名所として知られていますが、こちら羽根木公園も負けてはおりません。実際、梅の本数はこちらの方が多く約700本(紅梅170本、白梅530本)、品種は紅白あわせて約65種類で、都内でも屈指の規模なのです。
清小高い丘の上には梅があちこちに広がっていました
歩いてスグ、出迎えてくれた鶯宿(おうしゅく)という品種
この公園の南斜面にはかつて笹が生い茂っていましたが、昭和42年(1967年)に世田谷区議会議員に当選した55名によって55本の梅の植樹が行われました。その後、昭和46年(1971年)の東京都100周年記念、昭和47年(1972年)の世田谷区制40周年などにも記念植樹があり、今のようなスケール感の梅の名所となりました。
ちなみに最寄駅の梅ヶ丘、その駅名は昭和9年(1934年)開業時からのもので、羽根木公園の梅にちなんで名付けられたものではありません。
こちらは八重野梅(やえやばい)
鴛鴦(えんおう)は「おしどり」とも読みます
公園内に設けられた「羽根木公園の由来」によれば、昔六次郎という鍛冶屋が住んでいたことから六次郎山と呼ばれていたそうです。大正末期には敷地の一部が根津財閥の所有であったため根津山とも呼ばれていました。今でも土地の人は「根津山の公園」、あるいは「六次郎山」と呼ぶそうです。
昭和31年(1956年)の開園当初は東京都の管轄でしたが、その後は世田谷区に移管されました。公園名の「羽根木」は、この地が昔、東京都荏原群世田谷村大字世田谷字羽根木の飛び地であったことが由来だそうです。
カメラを片手に大勢の人が来ていました
残雪も少しありましたが、梅と一緒に見られて趣きがありました
3月2日までの約1か月間、「第37回せたがや梅まつり」が開催中です。品種が多くあるので、期間中ならいつでもどれかの梅が咲いていてそれなりに楽しむことができるようです。ほぼ満開の木や花が終わったものもありましたが、これから開花するものも見られました。本数が多く、小さな山の傾斜地に設けた散策路に沿って植えられていて、梅の木々を下から仰ぎ見たり、上から見下ろしたりできるので、想像以上に見応えがありました。
ウグイス?ではなく、メジロが梅の花をつついていました
色は濃いですが、ほのかな香り
確かに、春はもうすぐそこまで来ています。
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アクセス
東京都世田谷区代田4-38-52
小田急線梅ヶ丘駅下車徒歩5分、または井の頭線東松原駅下車徒歩7分
http://www.city.setagaya.lg.jp/
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