神仏が集う関東の展望台「筑波山」

茨城県つくば市にそびえ立つ筑波山は、山そのものが御神体である茨城県を代表するパワースポット。西側にある男体山(標高871m)と東側の女体山(標高877m)、この二つの頂がシンボルになっています。このような二つのピークを持つ山のことを双耳峰といい谷川岳がその代表ですが、筑波山も負けないくらい美しい山容です。
標高は1000mを下回り高くないのですが、周辺に眺望を遮るものがない独立峰的な山のため、天気が良い日には関東平野を遠くまで展望できます。

 

ロープウェイで往復したので楽々でした

 

自ら歩く人には、いきなりキツイ登り坂が待ち受けていました

 

訪れた9月中旬は紅葉にはまだ早い季節でしたが、登山やハイキングを楽しむ家族連れらで賑わっていました。中腹にあるつつじが丘の駅の駐車場に車を停めロープウェイに乗り込むと、6分ほどで一気に山頂近くまで。そこから5分ほど歩くと女体山の山頂に到着。眼下には実りの時期を迎えた田園風景が広がり、霞ヶ浦の水面もはっきり見えました。天候に恵まれると東京のスカイツリーも見えるそうです。

 

賑やかな女体山の頂上付近

 

見晴らしがホントに良くて、霞ヶ浦まではっきり見えていました

 

この筑波山は万葉集にも詠まれており、奈良時代に編纂された「常陸国風土記」では筑波山の神が取り上げられています。また江戸時代に活躍した浮世絵師の歌川広重は江戸の町から地平線を描く時に西方なら富士山を、北方なら筑波山を描くことが多かったといいます。そのように人々からは「西の富士、東の筑波」と親しまれてきました。深田久弥も日本百名山の一つに筑波山を選んでいます。

 

山頂を目指すには、筑波山を御神体とする筑波山神社拝殿の西側からケーブルカーで男体山の山頂付近まで登ることもできます。しかし、健脚の方で時間が許すなら自分の足で登ることで筑波山の魅力にさらに触れられるかもしれません。

 

女体山の頂上にある筑波山神社本殿

 

西側のピーク、男体山の頂上直下にはケーブルカーの駅があります

 

というもの山中のあちこちには巨岩や不思議な形の石が多数散在し、その多くに名前がつけられているほどなのです。「弁慶七戻(べんけいのななもどり)」「高天原(たかまがはら)」「母の胎内くぐり」など、ユニークで奇抜な名前が付けられた大きな石や岩が出迎えてくれるでしょう。こうした景観が多くの伝説を生み、山そのものが今も神域として崇められています。

 

筑波山と言えばガマの油売りの口上も有名ですね。
「さて、お立会い。手前ここに取りいだしたる筑波山名物のガマの油。ガマと申してもただのガマとはガマが違う。これより北、北は筑波山のふもとはおんばこと言う露草をくろうて育った四六のガマ、四六五六はどこで見分ける。前足の指が四本、後足の指が六本、合わせて四六のガマ・・・」と名調子の口上と共に、江戸時代から傷薬として用いられたきた軟膏を名物の土産品として販売したのでした。ロープウェイ駅の売店で、今もしっかり売られていましたよ。

 

売店の脇にあったガマ洞窟?

 

売店で見つけたガマの油

 

筑波山はこれから紅葉の季節を迎えます。10月4日から来年3月1日の期間は“夜の空中散歩”と称して土日祝日限定で21時までのロープウェイの夜間営業も行われます。紅葉や夜景を楽しみに出かけてみてはいかがでしょうか。

 

アクセス

茨城県つくば市筑波1番地
TEL 029-866-0611(筑波山ロープウェイ)
つくば駅から筑波山シャトルバス(直行50分)で、つつじヶ丘まで
http://www.mt-tsukuba.com