色とりどりの金魚が美しく舞う 新感覚の水中アート「アートアクアリウム展〜名古屋・金魚の雅〜&ナイトアクアリウム」

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昨年約30万人を動員し、名古屋の夏の風物詩になりつつある「アートアクアリウム展」(名古屋市東区:テレピアホール)。今年も連日、大勢の人で賑わっています。今年のテーマは「名古屋・金魚の雅」。珍しい品種も含めたたくさんの金魚たちが優雅に舞い踊る姿は、息をのむ美しさです。

 

「アートアクアリウム」とは、“アート”と“アクアリウム”を融合させた新しいジャンル。第一人者である木村英智氏は、日本の伝統文化の美しさや素晴らしさを人々に再認識してもらおうと活動を展開しており、アートアクアリウム展も和をテーマに構築されています。中でも金魚に特化し日本的な作品を集めた「金魚シリーズ」は人気で、累計有料入場者は300万人を突破しました。

 

本展の見どころは、カラフルなLEDライティングやプロジェクションマッピングなど最新技術で演出された幻想的な世界。会場に足を踏み入れると、暗闇に艶やかな金魚たちが浮かび上がります。音楽が流れるだけでなく香りまで漂い、「涼しさ」と「日本の美」を五感で体感できるでしょう。また、金魚が、日本随一の生産地として名高い愛知県・弥富を中心に集められたというのも、名古屋ならではと言えます。

 

「日本画水槽 Zen Aquarium」。日本画によく描かれる金魚をリアルに表現。横見の金魚たちの美しいシルエットが楽しめる

 

鮮やかな赤色が目をひく人気の「オランダシシガシラ」

 

入場して、まず目に留まるのが「水中四季絵巻 The Four Seasons Aquarium」。横8メートル、縦2メートルのスクリーンの中を錦鯉が泳ぐという、名古屋初お目見えの大作です。プロジェクションマッピングによって、スクリーンに美しい日本の四季が錦鯉とともに投影され、まるで1本の映画を観るかのよう。映像は7〜8分、繰り返し流されているので、椅子に座ってゆっくりご覧ください。ちなみにスクリーンの手前、実際に錦鯉が泳いでいる水槽では、時にポチャンと音を立てながら鯉が飛び跳ねることもあるそうですよ。

 

「水中四季絵巻 The Four Seasons Aquarium」

 

「花瓶水槽 Flower2 Aquarium」。アクアリウムにインテリアの花瓶、大きなフラワーアレンジメントがあしらわれた華麗な作品

 

名古屋初作品はほかに、「ギヤマンリウム Giyamanrium」と「新江戸金魚飾 New Edo Kingyo Display」があります。「ギヤマンリウム」は、江戸時代にガラスなどを“ギヤマン”と呼んでいたことから名付けられた作品。天然の熱帯魚を組み合わせて人為的に作り出された交雑種“パロットファイヤーシクリッド”が可憐な姿を見せています。また「新江戸金魚飾」は、江戸時代に親しまれたという横から眺める木枠の水槽を、プリズム効果をもたらす透明な多面体の水槽として現代の形によみがえらせたもの。2人以上で行かれる方は、ぜひ水槽の反対側からお連れの方の写真を撮ってみてください。木枠がちょうどフレームになり、素敵な写真を残せます。

 

「ギヤマンリウム Giyamanrium」

 

「新江戸金魚飾 New Edo Kingyo Display」

 

作品の目玉は、やはり「花魁/巨大金魚鉢 Oiran」でしょう。高さ2.4メートル、最大直径2メートルの大きな金魚鉢に、約1,000匹の金魚がひらひらと泳いでいます。これは、江戸の遊郭を表現したもので、金魚は花魁とそれを目指す女たち、そして金魚鉢はその中でしか生きることができないという閉じられた世界を意味しているとか。七色に変化するライティングから、花街の艶やかさが感じられます。

 

「花魁/巨大金魚鉢 Oiran」

 

「万華鏡 Kaleidorium」。水槽に埋め込まれた三角形の中を覗き込むと、レンズの傍を泳ぐ金魚の模様が変化し無限の美が広がる

 

本展は22時までですが、17時からはがらりと趣向を変え「ナイトアクアリウム」を開催しています。昼間がファミリー層中心なら、夜はエンターテインメント性の高い大人の空間。音楽や照明も変わり、週末にはアーティストのスペシャルライブやDJパフォーマンスも行われています。ドリンク(アルコール類あり。有料)を飲みながら会場内を観て回れるのも嬉しい演出の1つでしょう。場所が街中ということで会社帰りの人たちも多く、ちょっとした“大人の遊び場”としても楽しめそうです。

 

金魚や和に関連した、さまざまなグッズも販売されている

 

金魚カフェ」で、金魚カプチーノや金魚ソーダをどうぞ。夜はアルコール類も

 

「アートアクアリウム展〜名古屋・金魚の雅〜&ナイトアクアリウム」は、10月8日(水)まで。期間が長く、また時間帯によっても顔が変わります。1人で、友人と、家族と……何度でも、いろいろな楽しみ方ができるにちがいありません。

 

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●アクセス

名古屋市東区東桜1-14-25 テレピア2F

TEL 052-954-1195(アートアクアリウム展名古屋事務局:会期中9:30〜21:30)

地下鉄東山線・名城線「栄」駅、名鉄瀬戸線「栄町」駅下車、徒歩5分

詳しくは、下記オフィシャルサイトをご覧ください。

http://tokai-tv.com/aqua/

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