もっと飲みたい!いろいろな日本茶

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Q:日本茶にはいろいろありますが、一番多く作られているお茶は?
A:それは煎茶で、日本茶の約8割を占めています。

 

【煎茶】

日本茶の約8割を占め、全国の茶農家の多くで作られている日本茶の代表選手です。摘み取った生葉を蒸して酸化を止めて、何段階にも分けて丁寧に揉み、乾燥させ、針状に形を整えます。最近は手揉み技法を取り込んだ機械化がほとんどです。揉むことで爽やかな香り、旨味や渋味が調和した緑色のお茶に仕上がります。日本人がお茶と言えば一般にこの「普通煎茶」を指します。普通とは、標準的な蒸し時間で作ったという意味で、等級などではありません。

 

【深蒸し煎茶】

普通の煎茶より蒸す時間を2~3倍に長くしたお茶です。渋味が少なく濃厚な味、抹茶のような濃い緑色が特徴です。
深蒸し煎茶の発祥地は、静岡県の牧之原地域とその周辺と言われています。もともとこの地域のお茶は、葉肉が厚く渋味が強く、消費者の好みに合わず評価は高くありませんでした。そこで昭和30年代に蒸し時間を長くして渋味を抑えた深蒸し茶が作られました。その後は製法や機械設備に改良を重ねて品質は大きく向上していきました。
蒸す時間を長くすることで渋味が抑えられて甘味が増しますが、香りは弱くなり爽快感は少なくなります。現在では静岡県を中心に鹿児島県や三重県などでも生産されています。

 

【玉露】

日本茶の最上級に位置づけられるのが玉露です。とろりとした甘味と、鮮やかな緑色が特徴です。玉露の製造工程は煎茶と同じで、お茶の形状も同じく針状です。違いは、茶の樹に覆いをかぶせて日光を避ける独特の栽培方法にあります。有機質の肥料をたっぷり施し、手摘みを行うなど大変手間をかけて作られています。福岡県筑後地方にある星野村が名産地として有名ですが、京都府や静岡県でも生産されています。とろりとした甘味が特徴的です。

 

【かぶせ茶】

かぶせ茶の栽培方法は玉露と煎茶の中間にあたるもので、覆いをかぶせることで玉露のような甘味や旨味が強くなります。また、玉露ほど覆いをかぶせる時間が長くないので、煎茶の風味も出るというユニークなお茶です。覆いをする期間を短くすることで多く収穫できるようにと作り始められました。「冠茶」と表記されることもあります。三重県の伊勢茶が生産量では全国の筆頭で、静岡県や福岡県の八女地方などでも作られています。

 

【抹茶】

日本独自の茶道文化で用いられるのが抹茶で、乾燥したお茶を石臼で挽いて作る微粉末状のお茶です。抹茶の原料となるお茶が碾茶と言います。碾は「うす」「ひく」という意味を持ち、碾茶とは「挽臼で粉砕する茶」を意味します。
碾茶の原料となる生葉は玉露のように覆いをかけて育てられます。他のお茶と異なり、唯一、揉まないで作られるお茶です。碾茶は貯蔵して熟成させてから石臼で少量ずつ時間をかけて挽きます。このように手間暇をかけて育て、加工することで、昔も今も愛される美しい色や香りの抹茶が出来上がります。抹茶の生産量、不動の一位は京都の宇治抹茶です。

 

【番茶】

家庭の普段使いのお茶として番茶は人気があります。最初に出てきた茶の樹の新芽を摘んだものを一番茶、二番目に摘んだものを二番茶と言いますが、一般的に番茶とは二番茶以降に摘まれたものを利用して作られたものです。作り方は煎茶とほぼ同じ。一番茶は茶葉の中でもエリートで、豊かな味や香りが期待できます。それに比べ二番茶以降の茶葉はどう上手に蒸したり揉んだり加工しても一番茶のようにはなれません。しかし若い葉ではない成熟した茶葉から作るので、タンニンが多く、カフェインが少ないのが特徴です。さっぱりとして苦味が少なく、やさしいお茶なので、子供や病人には飲みやすく特に好まれます。水色は薄い黄色で、全国の煎茶を作るほとんどの産地で番茶は作られています。奈良県の「吉野日干番茶」、岡山県の「美作日干番茶」などが有名です。北海道や東北地方では、番茶とは「焙じ茶」全般を指すことが多いようです。

 

【焙じ茶(ほうじ茶)】

番茶などを褐色になるまで強火で焙煎したものが焙じ茶で、水色は透明感のあるセピア色。上級茶ではありませんが、香ばしい香りが口中をすっきりさせるので食後に美味しくいただけます。含まれるカフェインが少ないので胃腸にも優しく、高齢者や赤ちゃんにも飲みやすいお茶です。
飲みやすさの秘密は高温で茶葉を加熱し一気に冷やすことでカフェイン成分を壊し、苦味が消えるからです。香ばしい香りにはアロマ効果もあるので、リラックスしたい時に適したお茶でもあります。
一般的に焙じ茶は玉露や煎茶に比べると下位にあり、番茶などと同等に低く扱われることが多い。しかし、焙じ茶の飲用習慣が深く根付いている京都では、上質な焙じ茶が高級な料亭などで出されることもある。ちなみに、京番茶は独特な製法の焙じ茶で、特別に大きな茶葉を使っています。くせのないスッキリした味で、京都の人にとっては家庭で飲む定番のお茶となっています。

 

【玄米茶】

煎茶や番茶を原料にブレンドして作られるお茶が玄米茶で、番茶のように香ばしい香りのお茶が特徴です。この場合の玄米とは、白米を蒸して乾燥させたものを焦げ色がつくほど炒ったものです。いわゆる玄米を使わないのは、その方が香り高いからです。その米を煎茶や番茶などに50%くらい混ぜたものが玄米茶です。
玄米茶は昭和初期に京都で生まれました。京都の茶商が正月の鏡餅を細かく砕いて再利用できないかと考え、それらを炒ってお茶の中に混ぜて飲むことを思いついたのが始まりと言われています。